「妊娠は極めて困難」と悩む女性に寄り添う。年間1400人以上を笑顔に導く、春木レディースクリニックの対話と執念

「妊娠は極めて困難」と悩む女性に寄り添う。年間1400人以上を笑顔に導く、春木レディースクリニックの対話と執念

日本で、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は4.4組に1組と言われている(※1)。

晩婚化(※2)や女性の社会進出といったライフスタイルの変化に加え、男性の精子状態の悪化(※3)などさまざまな背景が要因としてある。

治療には時間的、経済的、精神的な負担が伴い、多くの夫婦にとって決して容易な道のりではない。

そうした中、大阪・心斎橋にある春木レディースクリニックは、「エビデンス(根拠)にはじまり、ナラティブ(対話)に終わる医療」をコンセプトに、患者一人ひとりの価値観に深く寄り添う診療方針を掲げている。

命の現場で過酷な現実にも直面してきた春木篤院長だが、なぜこれほどまでに患者との「対話」にこだわるのか。

患者一人ひとりと真摯に向き合う診療姿勢と、日々の診療で実践されている治療への取り組みについて詳しく聞いた。

※1:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)」
※2:厚生労働省「令和5年人口動態統計」
※3:Human Reproduction Update

春木レディースクリニック
春木 篤
春木 篤
院長
1993年山梨大学医学部卒業後、1995年横浜市立大学医学部附属病院産婦人科に入局し、主に周産期医療に従事。2000年に横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター助教を経て、2006年からは地元である大阪で生殖補助医療に従事。その後、大阪の不妊治療クリニックの副院長に就任し、排卵誘発を専門領域の一つとして、複数の学会での講演実績を有している。
2013年に大阪心斎橋で春木レディースクリニックを開業。「エビデンスにはじまり、ナラティブに終わる医療」を掲げ、一人ひとりに寄り添う対話を重視している。

「病院らしくない空間」へ。心斎橋駅直結の大規模移転と、効率化に流されない「対話」へのこだわり

2026年4月25日に移転した心斎橋駅直結の大型商業施設「クオーツ心斎橋」
2026年4月25日に移転した心斎橋駅直結の大型商業施設「クオーツ心斎橋」

―2013年の開業以来、スタッフ数が110名を超え(※4)、数多くの患者様から支持を集めていらっしゃいます。2026年4月25日には、心斎橋駅直結の大型商業施設「クオーツ心斎橋」へ大規模移転されたと伺いました。まずは、クリニックの規模や移転に込められた想いからお聞かせいただけますか。

春木:移転後のクリニックは、約300坪という広々とした空間に拡張されました。

診察室は4部屋、超音波検査室は5部屋、手術室は2部屋を設け、採卵や胚移植、手術後に休んでいただくリカバリーベッドも11床から15床へと増床しました。

移転先は28階建ての「BEYOND LUXURY」を掲げるクオーツ心斎橋で、低層階にはハイブランドのショップが入る象徴的なビルであり、心斎橋駅直結という通いやすさも大きな特長です。

私たちが目指したのは、「病院らしくない、患者様がリラックスして過ごせる空間」です。

不妊治療はどうしても緊張や心理的負担を伴います。

そのため、天井高3メートルの開放感のある院内には木の温もりを取り入れ、リカバリールームはバリ島の南国リゾートを思わせるしつらえにしました。

手術室も、病院特有の無機質な照明ではなく、間接照明を活用して恐怖心を和らげる工夫を凝らしています。

※4:2026年4月インタビュー時点

リカバリールームの様子
リカバリールームの様子

―年間1,400人以上(※5)が妊娠に至るという実績をお持ちですが、当院が大切にしている診療の軸は何でしょうか。

春木: 当院が何よりも大切にしているのは患者様との対話です。

規模が大きくなると、どうしても効率的に診療を回すことが優先されがちです。

しかし、ご夫婦によって治療に対する価値観はまったく異なります。

「一刻も早く妊娠したい」という方もいれば、「まずは自然に近い形で臨みたい」という方もいらっしゃいます。

たとえば40歳を超えて来院された方に対して、年齢だけを見て「体外受精しか選択肢がない」「自然妊娠なんて無謀だ」と頭ごなしに否定するようなことは決してしません。

医師からの言葉の選び方次第で患者様が傷つき、治療自体を諦めてしまうことも起こり得るデリケートな医療です。

だからこそ、まずはご夫婦の意向をしっかりと伺い、お二人が納得した上で治療を進めることを大切にしています。

―お仕事をされながら通院する方への配慮もされているとお聞きしました。

春木:対話を重ねる中で、患者様のライフスタイルやスケジュールをお聞きし、「この日からこの日までは仕事が非常に忙しいので、できれば通院を避けたい」といったご要望にも可能な限り対応します。

私たちの持つ医療技術やノウハウを駆使して、患者様のスケジュールに合わせた負担の少ない治療計画を立てるのです。

こうした対話の時間を確保するため、当院では医師の隣に患者様との会話の記録やオーダー入力をすべてサポートしています。

医師がパソコンの画面や入力作業に気を取られることなく、患者様の目を見てじっくりとお話しできる体制を整えているのです。

受付の様子
受付の様子

―ご夫婦の間で、治療に対する温度差があるケースも少なくないと聞きます。

春木: 実際に奥様だけが来院され、ご主人は「精液の検査も受けたくない」とあまり協力していただけないケースは珍しくありません。

そうした状況で「奥様からご主人を説得してください」と丸投げしてしまうと、ご夫婦の間に亀裂が生じてしまうことがあります。

だからこそ、私たちは一度ご主人にも来院していただくように奥様にお話ししています。

そして私たちから直接、「奥様の年齢的な自然妊娠の困難さ」「不妊原因の約50%は男性側にあること」などを、客観的なデータを用いてきちんとお話しします。

奥様から言うと角が立つことでも、私たちが間に入り、粘り強くお話しすることで、ご夫婦が同じ方向を向いて進めるようになると考えています。

不妊治療はご夫婦お二人の将来にかかわることですから、私たちが能動的にアプローチし、ご夫婦ともに信頼関係を築くことを重視しています。

※5:2025年度の累計、春木レディースクリニック調べ

不妊治療の3つのステップ。早期受診が「未来の選択肢」を広げる

春木レディースクリニック 春木 篤 院長
春木レディースクリニック 春木 篤 院長

―不妊治療の具体的なステップと、治療の進め方について教えてください。

春木:不妊治療には大きく分けて、「タイミング法」「人工授精」「体外受精」の3つの方法があります。

タイミング法は超音波検査で排卵日を予測し、性交渉を行う時期をお知らせするといった自然に近いアプローチです。人工授精は、採取した精子を調整して子宮内に注入する方法ですが、1周期あたりの妊娠率は5~10%前後(※6)とされています。

そして生殖補助医療は、卵巣から卵子を採取し体外で精子と受精させてから培養し子宮内に戻す方法です。これには顕微鏡下で1つの精子を卵子内に直接注入する「顕微授精」などの技術も含まれます。他の2つに比べて確率は高くなりますが、費用や身体的負担も伴います。

当院では、患者様のご意向を尊重し、まずは一般不妊治療(タイミング法や人工授精)から始めることも多いです。しかし、初診から1〜2ヶ月ほどかけて信頼関係を築きながら検査を進める中で、「年齢が高い」「残存卵子数が少ない可能性がある」「子宮内膜症がある」「精子の状態があまり良くない」といった医学的見地から、体外受精へのステップアップが望ましいと判断した場合は、適切なタイミングを見計らって丁寧にご提案しています。

―治療を始めるタイミングについては、どのようにお考えですか。

春木: 年齢を重ねるごとに妊娠の確率は低下し、流産の確率は上昇します。年齢が上がってくると治療の選択肢もどうしても狭まってしまいます。だからこそ、少しでも早く専門医の門を叩いてほしいと願っています。

我々はいきなり高度な治療をお勧めすることはありません。「普段から月経痛が強い」「ご主人がこういった薬を飲んでいる」など、もし少しでも心配なことがおありでしたら、「まずは相談だけ」でも構わないので、早期に受診して現状を把握することが未来の選択肢を広げることに繋がります。

―日本産科婦人科学会がまとめている「ARTデータブック(2023年)」によると、一般的な胚移植あたりの妊娠率は45歳未満で40%前後と言われています。その中で、貴院では45歳未満を対象とした胚移植あたりの妊娠率が57.1%(※7)となっています。この結果を支えている背景には、どのような診療方針があるのでしょうか。

春木: 私たちが重視していることは今までの院内データを年ごとに解析し、毎年院内のマニュアルを改定して治療方針を決定しているという点です。

例えば、採卵を行った周期にそのまま受精卵を子宮に戻す「新鮮胚移植」は、採卵のためのホルモン刺激によって子宮の環境があまり良くない状態で行うため、妊娠の確率が低下するという課題があります。そのため当院では、良い状態の受精卵を胚盤胞まで培養後に一度凍結保存し、子宮の環境がしっかりと整った翌月に移植を行う「凍結胚盤胞移植」を基本としています。また、プロゲスチン併用卵巣刺激法(PPOS法)という卵巣刺激法が開発されましたが、この方法も導入したうえでデータ解析を行っています。

つまり、これまでに蓄積された数万件に及ぶ治療データを常に解析し、医師間で共有したうえで、過去のデータに基づき、「この患者様にはどの注射薬を使えば結果が良いか」「どの採卵方法が適しているか」といった客観的な分析を行うことで、すでに他院で体外受精を何度も受けられた患者様に対しては、初診の段階からより確率の高いアプローチを選択できるようにしています。

培養室内の様子
培養室内の様子

―培養室での受精卵の管理以外にも、重視されている視点があるとお聞きしました。

春木:はい。当院が非常に重視しているもう一つのことは、「妊娠を阻害している根本的な婦人科疾患を見逃さないこと」です。

不妊治療を専門とするクリニックの中には、「どうすれば培養室で良い受精卵を作れるか」という点にばかりフォーカスしてしまい、本来の婦人科的なアプローチがおろそかになっているケースが多々あります。

たとえば、子宮内のポリープや子宮筋腫が子宮内に出っ張っていたり、卵管に水が溜まっている状態(卵管水腫)などを放置したまま体外受精に進んでも、受精卵が着床しにくく、良い結果は得られないのです。

―そうした根本的な疾患にしっかりアプローチするために、どのような取り組みをされていますか?春木: 妊娠の成立には、卵の質だけでなく、着床するための子宮環境を整える「婦人科的なアプローチ」が同等に重要だと考えています。

3D/4D超音波機器
3D/4D超音波機器

当院では、3D/4D超音波機器を用いて子宮内を立体的に把握したり、内視鏡(子宮鏡)や子宮卵管造影検査などの検査を駆使して、事前の正確な診断に努めています。

これにより、着床の妨げとなる要因を初期の段階で発見し、必要であれば胚移植の前にしっかりと外科的治療を行うことができるのです。

また、当院の医師陣の多様性も強みです。私自身は周産期(お産)の救急現場で経験を積みましたが、他には日本がん治療認定医機構 がん治療認定医や日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)が在籍しています。

このように各分野の専門医が集結したチーム医療体制があるからこそ、多角的な視点で患者様のお身体をトータルにサポートできるのです。

※6:日本生殖医学会 生殖医療Q&A
※7:2025年度実績、春木レディースクリニック調べ

「40歳になっても、35歳の確率で」。第2子を見据えたパラダイムシフトと託児ルームの完備

ファミリールームの様子
ファミリールームの様子

―晩婚化、少子化が進む現代において、先生が提唱されている「不妊治療の在り方」について教えてください。

春木: 私たちが提案しているのが「将来の第2子、第3子を見据えた治療計画」です。

自然妊娠や一般の不妊治療で十分に妊娠可能なご夫婦であっても、数年後に次の子供を望んだ際、加齢によって妊娠のハードルが急激に高くなることがあります。たとえば35歳で1人目をご出産され、仮に40歳で2人目を考えたとした場合、残存卵子数の低下や卵子の質が低下することにより、思い通りに進まないケースがあるのです。

そのため、2人以上のお子様を希望される場合には、卵子が若いうちに体外受精を行って良い状態の受精卵(胚盤胞)を複数凍結保存しておく、という考え方も現実的な選択肢になりうると考えています。そうすれば、数年経っても、「35歳当時の年齢の確率」で第二子以降の治療に臨むことができます。

「体外受精は妊娠しづらい方だけが行うもの」という従来の概念からパラダイムシフトを起こすことが、将来の家族計画を守るためにも重要だと考えています。

―2人目不妊で悩まれている方にとって、小さなお子様を連れての通院は大きなハードルになりますね。春木: おっしゃる通りです。そのため、当院では患者様のお子様をお預かりする「ファミリールーム(託児室)」を完備し、無料で提供しています。

専任の保育士が常時2〜3名体制で見守る環境を整え、第2子以降の治療を目指す患者様にも、ご自身の治療に専念していただけるよう配慮しています。

「早発閉経」の課題にどう向き合うか。逆転の発想と、決してさじを投げない医療の追求

待合スペースの様子
待合スペースの様子

―これまで数多くの患者様を診てこられた中で、医学的に難易度が高いケースにはどのようにアプローチされていますか。

春木:たとえば「早発閉経(40歳未満で月経がなくなる状態)のため、妊娠は極めて困難」と判断されるような状態の患者様に対するアプローチは、常に医師としての力量と使命を問われる部分です。早発閉経に悩む方は、実はおおよそ100人に1人(※8)の割合でいらっしゃいます。

他院でさじを投げられた患者様のお話を詳しくヒアリングすると「高用量の注射で卵巣をひたすら刺激する」アプローチしか今まで受けてこられなかったことが判明します。

閉経に近い状態の方は、すでに脳から「卵子を作れ」というホルモンの指令が過剰に出ており、卵巣が疲弊して機能が休止している状態にあることを考慮すれば有効な治療だとは限りません。

私たちは逆の発想で、あえて脳からのホルモン分泌を一時的に遮断し、卵巣を休ませるお薬を使うアプローチを選択することがあります。そうして卵巣を休ませた状態にしておいてから適切な治療を行うことで、実際に当院に転院後にはじめて卵子が育ち、獲得した卵子で受精卵が得られ、凍結することなくそのまま胚移植を行い妊娠・出産された方もいらっしゃいました。

早発閉経の方は卵子さえ採れれば着床能力などは一般的な方と変わらないことも多いため、ときには凍結せずに胚移植を行うなど状況に応じた柔軟な対応が求められます。

不妊治療は、ご夫婦だけでなく、周囲のご家族の未来にも関わる医療であると我々は考えています。

だからこそ、私たち医療者は決して簡単にさじを投げず、適切な選択肢を探り続けることが使命だと胸に刻んでいます。

※8:女性のライフコース疫学研究「日本ナースヘルス研究(JNHS)」のすべて

祖父の死に直面して生き返らない現実。火消し一家に生まれ、生殖医療を選んだ理由

春木レディースクリニック 春木 篤院長
春木レディースクリニック 春木 篤院長

―先生ご自身が、医師、そして産婦人科医を志した原点を教えてください。

春木: 私の家系は祖父も父も消防士という「火消し一家」で、幼い頃から人助けの精神が身近にありました。ちなみに弟も消防士になっています。非常に勇敢で人助けの象徴みたいな職業で憧れはありました。ただ、父に連れられて行った消防署内での生活をみて「自分にはちょっと合わないな」と子供心に感じていたんですかね(笑)。

医師を明確に志す転機となったのは、小学校2年生の時に祖父が亡くなったことでした。物心ついて初めて「人の死」に直面し、死ぬということがどうしても理解できなくて、亡くなった祖父が寝ているベッドのそばで「いつか目を覚ましてくれるのでは」とひたすら祖父を呆然と何時間も眺めていた記憶があります。

でも、死は絶対に元には戻りません。その事実を痛感した時、「人が亡くなる前に、何か施してあげられる人間になりたい」と強く感じたことが、医療の道へ進む原動力になりました。

―順調に医学の道を歩まれたのでしょうか。

春木: いえ、挫折もありました。小学校時代は学習塾に通い、そこで同級生の優秀な友人と競い合うように二人とも夜遅くまで勉強していました。彼は後に灘高から東大へと進学したのですが、私は高校時代にはどちらかというと当時流行していた遊びを心斎橋界隈で楽しむことも多く、大学受験で浪人するという悔しい経験もしました。

しかし、小学校時代のライバルだった友人の存在や、遊び仲間だった高校時代の友人と共に励ましあった浪人時代があったからこそ医学部に合格でき、今の私があるのだと思います。

―そこからなぜ、数ある診療科の中で「生殖医療(不妊治療)」を選ばれたのでしょうか。

春木: 大学を卒業後、周産期(お産)の救命救急の現場で働いていました。そこでも命を救うやりがいはありましたが、病院の性質上、分娩直前に救急で運ばれてきて出産を終えて退院される患者様も多く、患者様と接する期間はわずか1〜2ヶ月と短いことが気になっていました。

私は、若い生命を救うという魅力を感じて産婦人科を選択したわけですが、周産期医療を行いながら、妊娠する前の段階から妊娠するまで、場合によっては数年間もの長い間一緒に歩み、キーパーソンとなりながら信頼関係を築いていける不妊治療に以前から魅力を感じました。

産婦人科には、「ゼロから一を作り出す」「新たな生命を誕生させる」という、他の科にはない神秘と喜びがあるのです。

もちろん、生命を誕生させるというプレッシャーは計り知れません。開業当初は代わりを務められる医師がおらず、自分が病気で休診してしまうと、「2日後に採卵」と決まっていた患者様のこれまでの治療サイクルや注射がすべて無駄になってしまいます。

かつて周産期時代には急性扁桃炎で高熱を出して年に数回は休診することがあり周りに迷惑をかけていたこともありましたが、大阪での開業を決意したときに、これではいけないと思い扁桃腺の手術を決断しました。

同時にフィットネスクラブにも通いはじめ、25年以上週に2〜3回はフィットネスクラブに通ってジョギングなどで汗を流しています。体力をつけることでポジティブなマインドが保てますし、患者様を万全の態勢で支えられるよう、自身の健康管理には強く努めています。

院内での滞在時間は1時間半以内を目指す。「100通りの答えを考える」チーム医療の未来

春木レディースクリニックで働くスタッフの方々
春木レディースクリニックで働くスタッフの方々

―働きながら通院される方にとって、待ち時間は大きな課題です。その点についてどのような対策をとられていますか。

春木:患者様の貴重な時間を無駄にしないため、当院ではICT(情報通信技術)を活用しています。電子カルテを補助する独自のデータベースを活用し、迅速に結果が出る血液検査機器の導入や、患者様の動線への配慮により、ご来院から診察までの時間を短縮できるよう努めています。

さらにお会計も、事前にクレジットカードを登録していただく後払い自動決済システムを導入しているため、登録していただいている患者様は、診察後会計を待つことなく早くお帰りいただけます。

初診、子宮卵管造影検査、(採卵などの)処置前診察といった特殊な日(土曜日、祝日)を除けば、ご来院からお帰りまでの滞在時間は基本的に1時間半以内を目指せるように対策を行っています。

スムーズな診察に向けたICT活用
スムーズな診察に向けたICT活用

―最後に、今後のビジョンと不妊に悩むご夫婦へのメッセージをお願いします。

春木:当院には、私と同じ理念を持つ18名の医師(非常勤医師を含む)が在籍しています。(※9)また、110名いるスタッフのうち、自ら進んで「不妊カウンセラー」の資格を取得したスタッフが18名おり、受付や看護助手、培養士など職種を問わず、患者様のご相談に乗れる体制を整えています。(※9)

先日、クリニックの理念をスタッフそれぞれに考えてもらうといった企画を行いました。「100組の思いに100通りの答えを考えるクリニック」「対話と適切な医療で導くクリニック」「不安を安心に変えるクリニック やさしさと確かな不妊治療をあなたへ」など多くの提案があり、スタッフがとても頼もしく思われ、同時に嬉しく思いました。

不妊治療に対するスタッフの強い想いとクリニックとスタッフとの強い絆も当クリニックが評価されている理由の一つではないでしょうか。

今後のビジョンとしては、むやみに全国展開するのではなく、まずは地元・大阪で私たちが提供する医療にアクセスしやすい環境を広げていく構想を持っています。将来的には年間2,000人以上の患者様が妊娠に至るようサポート(※10)し、皆様の笑顔を増やすことが私たちの使命です。

私たちは患者様にとって、単なる医療機関ではなく「人生のパートナー」でありたいと考えています。患者様に適した医療を提供するためのより良い環境を整えてスタッフ一同お待ちしていますので、一人で悩まず、ぜひ気軽に相談にいらしてください。

※9:2026年4月インタビュー時点
※10:2026年4月インタビュー時点の春木レディースクリニックの目標値

インタビューを終えて

春木院長の言葉の端々から伝わってきたのは、不妊治療が単なる妊娠という結果だけを求める医療ではないという、深く温かい信念だった。
技術や数万のデータに基づいたエビデンスを追求しつつも、それと同じくらい、夫婦の心に寄り添うナラティブ(対話)を重んじる。救急医療の現場に従事してきた春木院長が、その経験を通じてたどり着いた一つの診療理念と言えるだろう。
「一人の赤ちゃんの誕生が、周囲の数多くの人々を幸せにする」。 その笑顔の波紋を広げるために、春木レディースクリニックは決して安易にさじを投げず、100組の夫婦がいれば100通りの回答を尽くし続けている。
2026年4月、心斎橋駅直結の広大で温かな舞台へと歩みを進めた同院。

情報があふれ、正解が見えにくい現代の不妊治療において、夫婦と同じ方向を向き、時に専門家として先導し、時にそっと背中を押してくれる存在は、迷いの中にある人々にとって確かな助けとなるはずだ。

春木レディースクリニックについて

春木レディースクリニックについて
項目 詳細
クリニック名 医療法人 正育会 春木レディースクリニック
院長 春木 篤(はるき あつし)
クリニック紹介 2013年開業。「エビデンスにはじまり、ナラティブに終わる医療」を掲げ、一人ひとりの価値観に寄り添う対話を重視。2026年4月に心斎橋駅直結の施設へ移転拡張し、各分野の専門医によるチーム医療で根本的な婦人科疾患の治療から体外受精までトータルにサポートしている。
所在地 〒542-0081
大阪府大阪市中央区南船場3-12-14クオーツ心斎橋 6階
アクセス 大阪メトロ 心斎橋駅 1番出口(北改札)直結
電話番号 初診:06-6281-9000
再診:06-6281-3788
診療時間 月・火・木・金 9:00~13:00/14:00~18:30
水・土 9:00~16:00 祝日は15時まで
Webサイト https://haruki-cl.com/ 
ご予約 予約制
インタビューした人
加藤俊
加藤俊
株式会社Sacco 代表取締役
株式会社Sacco代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。株式会社東洋経済新報社ビジネスプロモーション局兼務。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。 連載:日経MJ・日本経済新聞電子版『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』