「威張らない、媚びない」。日本橋のビジネスパーソンの時間を守る信州会クリニック、対話を通じた本質的なアプローチ

「威張らない、媚びない」。日本橋のビジネスパーソンの時間を守る信州会クリニック、対話を通じた本質的なアプローチ

東京・日本橋エリア。三越前、人形町、小伝馬町という、江戸の情緒と現代のビジネス街の活気が交差するこの街の一角にある「信州会クリニック」。

ここを訪れる患者の多くは、周辺で日々忙しく働くビジネスパーソンや、時間を大切にする近隣の住民たちである。(※1)日中のわずかな隙間時間を縫って受診する彼らにとって、待ち時間は大きなストレスであり、時には受診をためらう理由にもなりうる。

信州会クリニックの永井院長は、「患者さんにとって平等なものは『時間』である」という確固たる信念のもと、完全予約制と徹底したIT化により、来院から診察、そして会計に至るまで、スムーズな診療体制の構築に努めている。

しかし、信州会クリニックの真髄は、単なるタイムパフォーマンスの追求ではない。

事務作業やシステムで削れる無駄な時間を極限まで削減した結果、生み出された“余白の時間”。

それはすべて、一見すると診療とは無関係に思えるような、気さくでリラックスした対話に注がれるのだ。風邪の症状一つとっても、表面的な対症療法にとどまらず、他愛のないやり取りの中から患者の生活背景や隠れた不調のサインを共に見つめ直していく。

さらには、大学病院で培った麻酔科医としての豊富な経験を活かし、東洋医学の概念を取り入れた「遠絡(えんらく)療法」や赤外線レーザーを用いたアプローチなど、症状や背景に応じて複数の方法を組み合わせた診療を行っている。(*2)そして、日々の活力につながる美容医療まで、保険診療の枠にとらわれない幅広いアプローチで、患者のQOL(生活の質)向上に寄り添い続けている。

大学病院の麻酔科医として、生死の境をさまよう三次救急の現場でオペ室の指揮を執ってきた永井院長。なぜ彼がこの地で開業し、独自のスタイルを貫いているのか。過去には多額の借金を背負わされた壮絶な経験も持ち、ご自身でホームページの構築・運用やブログの執筆まで手掛けるという異色の永井院長に、自身のルーツ、医療への思い、そして「威張らない、媚びない」という対等な関係性を貫く医療哲学について話を伺った。

信州会クリニック永井一成院長

※1:2026年4月インタビュー時点、信州会クリニック調べ
*2:遠絡療法、赤外線レーザー等を用いた治療は自由診療となります。費用は症状等により異なります。リスク・副作用として、施術時の刺激感や一時的な気分の変化などが生じる可能性があります。詳細はクリニックへご確認ください。

信州会クリニック
永井 一成
永井 一成
院長
1979年、北里大学医学部を卒業し医師免許を取得。同年、同大学医学部麻酔科に入局。1985年に国立相模原病院麻酔科医長に就任するほか、横浜市立大学や北里大学の医学部で非常勤講師を歴任。1988年に医学博士号を取得後、1992年には北里大学医学部講師、1995年からの英国留学を経て、1998年に北里大学病院中央手術部副部長に就任。2001年、「信州会クリニック」を開設。「威張らない、媚びない」をモットーに、患者と対等な立場で向き合う医療を提供している。

「待つストレス」を、医療から取り除く。徹底したIT化と効率的なオペレーション

日本橋のビジネス街に位置する信州会クリニック

―クリニックにお邪魔して驚いたのですが、待合室がすっきりしていますね。先生は「時間を守る」という診療体制を大切にされていますが、この場所柄、ビジネスパーソンや近隣で忙しくされている方が多いということも関係しているのでしょうか。

豊かな対話を通じて、患者様の心に寄り添う永井院長

永井:ええ、ここに来られる方の多くはサラリーマンなど、周辺で働かれている方々なんです。(※3)そうすると、例えば田舎の診療所のように、おじいちゃんおばあちゃんが集まって冗談を言い合いながら何時間も過ごすような、いわゆる「寄り合いの場所」にはならないんですよね。

皆さん、時間がない合間を縫って、ご自身の健康のために来院されます。となると、患者さんにとって平等なものは何か。それは「時間」だと僕は思っているんです。

クリニックの受付

―時間こそが、誰にとっても平等な資産であると。

永井:だからこそ、いかに患者さんの時間を大切にするかと考えた結果、完全予約制にしています。完全予約制ということは、来院されたらよほどのことがない限り、すぐに診察室へお呼びするということです。ただ、途中でインフルエンザやコロナ疑いの方などが急に入ってきた場合は、感染対策の観点からも少しお待ちいただくようお願いすることはあります。そこは近隣の患者さんたちも事情を理解してくださっていますね。

―病院の待ち時間は「しょうがないもの」と半ば諦めがちですが、仕事や家事の合間に通いたい方にとってはありがたい体制です。

永井:僕が特に無駄だと感じる時間というのが2つあるんです。

1つは先ほどお話しした「診察までの待ち時間」。そしてもう1つが、「診察が終わってからの会計処理の待ち時間」です。

私自身、一人の患者として医療機関を受診した際、診察後の会計待ちの時間に疑問を感じた経験が何度もありました。

私の出身大学では、施設が出来上がった当初から何でもコンピューター化されていました。当時は大手のシステムが入っていて、外来を受診して会計に行くと「はい、頂戴」と、すぐに終わる。それが当然の環境で育ってきたんです。

だから、自分が開業した際も「あの無駄な待ち時間は許せない」と思い、開設当初から電子カルテを導入しました。ただ、20年以上前ですから、当時の電子カルテはただの紙カルテの代わりで、レセプト(診療報酬明細書)の計算すらできない時代でした。買い切りで提供されていたMicrosoftの「Access」で作られた電子カルテを使い、カスタマイズしながらやってきました。

現在(※3)は「ダイナミクス」というレセコンと一体型の電子カルテを使用しています。Accessでできているので、自由に作り変えられるんです。昔から人の押し着せに従うのが苦手で、自分が使いやすいように作り変えてしまうのですよ。

―システム周りをご自身で構築されているとは驚きです。

永井:ええ。ただ、システムだけじゃダメなんです。プリンターの性能も重要です。当院では、患者さんは診察が終わると待合室の椅子に座る間もなく、そのまま受付カウンターで会計になります。来た時も、防犯モニターで患者さんが入ってきたのを確認して、椅子にお尻が着くか着かないかのタイミングで診察室へ呼び入れますから(笑)。

―徹底していますね。

永井:意地悪でしょう(笑)。でも、それくらい無駄な時間をいかに短くするかを常に考えているんです。

もう一つ、2020年代以降少しずつ普及してきた「電子処方箋」の仕組みも取り入れています。当院では、患者さんの多くが利用する近隣の薬局とLINEで連絡を取れるようにしていて、僕が診察室から患者さんの番号を送っています。(※3)

そうすると、患者さんが薬局に着いた時には、会計と薬の受け取りができる状態になっているんです。

※3:2026年4月インタビュー時点、信州会クリニック調べ

節約した時間は「対話」へ。根本原因を探る問診の真意

―スピードや迅速さを徹底して追求されている一方で、先生が患者さんと向き合う時に大切にされていることは何でしょうか。

インタビューを実施した応接室。壁にはたくさんの薬が並ぶ

永井:結局のところ、なぜそんなに必死に時間を節約するのかというと、「節約した分の時間を、すべて診察に回すため」なんです。

患者さんの時間を節約しておいて、肝心の診察を短い時間で終わらせるなんて、避けるべきことです。

薬局での待ち時間、うちでの待ち時間、会計の待ち時間…。それらを削って足し合わせた時間を使って、患者さんと対話をするんです。一見すると診療とは直接関係のないような、気さくでリラックスしたやり取りのように思えるかもしれません。

しかし、その何気ない会話の中にこそ、病気や不調のヒントがたくさん潜んでいるんです。

当院のホームページには「街の保健室です」と書いてあります。だから、近隣の方からさまざまなご相談をいただきます。

例えば、冬の時期に多いのは「咳が出る」というものです。そこで「ああ、そうですか。じゃあ咳止めの薬を出しておきますね」で終わらせるなら、医師としての役割を果たしているとは言えないでしょう。

だから僕はしつこく聞きます。

「どういう咳ですか?」「いつ出ますか?」「逆に、いつなら出ないんですか?」と。

他愛のない会話というベールに包んでアプローチしながら、「きっとこういう咳だろうな」と当たりをつけ、さらに質問を返していく。

クリニックの入り口

―気さくなコミュニケーションに見せかけて、実は緻密な問診を行っているのですね。

永井:ええ。冬場に「風邪を引きました」と来る患者さんは、診察室に入るなりいきなり服を脱ごうとする方が多いんです。つまり、医者の前では服を脱いで胸を開け、聴診器を当てられるものだと思い込んでいる。

でも僕は「そんなことしなくていいから、まずは話を聞かせろ」と言います。

寒いと言って熱を出している人に、いきなり服を脱がせる必要なんてないんですよ。たとえ風邪だと言われても、まずは血液のチェックをさせてくれと。そして、問診や検査の結果、本当に必要だと判断した時に初めて聴診器を当てるから、その時に服を開けてくれればいいと伝えています。

―「まずは話を聞く」という基本の姿勢が、患者さんにとっても信頼関係の構築に繋がりそうです。

先生と患者が対等に向き合う椅子が置かれている。

永井:僕は大学病院時代、ずっと手術室やICU(集中治療室)にいて、実は外来診療とはほとんど縁がない人間だったんです。

だから、開業する時に僕の頭の中にあったのは、医療の常識ではなく「ウォルト・ディズニー」の考え方だったんです。

ディズニーランドを作る時、ウォルト・ディズニーはスタッフたちに「他所の真似はしなくていい。自分が『こういう場所なら行きたい』と思える場所を作ればいい」と言ったそうです。

僕も同じです。

「自分だったらこういうクリニックに行きたい」という理想を形にしてきました。

対症療法で終わらせない。東洋医学の概念とレーザー治療

診察室の上に並ぶ模型

―痛みの治療において漢方薬を処方したり、「遠絡(えんらく)療法」などを用い、症状の根本的な原因を見極めることにこだわられている理由を教えてください。

永井:例え話になりますが、もしご自宅が火事になったとします。そうしたら、まず最初は水をかけますよね。医療も同じで、熱が出ている、あちこち痛い、具合が悪いと言って苦しんでいる患者さんに対して、痛かったらまずは痛みに配慮した処置をする。それから検査をしたり、ゆっくり話を聞けばいいんです。

でも、だからといって「熱があるから解熱剤」「風邪っぽいから抗生物質」と、原因も決まっていないのに薬だけ出して終わらせてしまうのもおかしいでしょう。

最初に手当て(火消し)はちゃんとやる。でも、それだけで終わらせてはいけないんです。

―根本解決に向けたアプローチが必要なのですね。その中で「遠絡療法」はどのような役割を果たすのでしょうか。

永井:遠絡療法の基本は、「不通即痛(通じていないと、すなわち痛む)」という考え方です。

診療の理想は「通即不痛」。

つまり、滞りを整えることで、痛みの少ない健やかな状態を目指していくことが、遠絡療法の根幹です。

東洋医学では経絡(けいらく)や気の流れと言いますが、遠絡療法を教えてくれた台湾の先生は「ライフフロー」なんて言葉を使っていました。要するに、体の中には何かが流れていて、その流れが滞ることで痛みやしびれといった不調が引き起こされるという考え方です。

この滞りを整え、本来の流れへと導くことで、身体が健やかになろうとする力をサポートしていく。

それが遠絡療法の目指すあり方です。

―鍼治療やマッサージなどとは違うのでしょうか?

永井:遠絡療法は「2箇所のポイント」を使うのです。

パソコンのキーボードで文字を打つ時、「Ctrl(コントロール)キー」を押しながら他のキーを押すと、全く別の意味合いや動作に変わりますよね。

遠絡療法もそれと同じです。

体中の経路は繋がっていて、例えば右手が痛い時に、別のルートから作用させるために片方のポイントを「コントロールボタン」として使い、もう一つのポイントを刺激するんです。

―コントロールキーの例えは非常に分かりやすいですね。

永井:ただ、従来の遠絡療法は2本の棒を使って強く押すので、刺激を伴います。僕自身、それが苦手でして(笑)。

そこで僕がよく使っているのが、遠絡療法の考え方を応用し、低出力の赤外線レーザーを使ってツボを刺激する方法です。

体の中心にあるツボを刺激するんですが、コントロールボタンとしてお腹などを刺激することで、背中側に回って脊髄に作用させるというアプローチです。

―患者さんの反応はどうですか。

永井:最初は皆さん不思議そうな顔をされます(笑)。

1箇所に2分半ほど時間がかかりますが、僕は「1点狙い」でいきたいんです。

徹底的に問診をして、いつから、どこが、どのように痛いのかを聞き出し、原因箇所を絞り込む。

やみくもに何箇所もやるのではなく、診察内容を丁寧にお伝えし、納得していただければ僕も患者さんも嬉しいじゃないですか。

―治療の回数などは決めているのですか。

永井:僕は患者さんに「治療は基本的に3回まで」と伝えています。段階的な症状の緩和を目指すことが目標です。どうしても無理なら2回、3回とやりますが、3回やって十分な結果が得られないものを漫然と続けるようなことはしないよ、と伝えています。

もう一つ必ず伝えるのは、「100あった痛みが、すぐに0になるとは考えないでほしい」ということです。

ペインクリニックの目標は「日常生活に支障がないレベルにすること」。

段階的に症状が和らいでいき、日常生活に影響がなくなれば、それが一つのゴールだとお話ししています。

診察室の様子

麻酔科医が美容医療を手掛ける理由。それは「生きる活力」の提供

―クリニックでは、プラセンタ注射やPRP療法(*4)など、美容メニューも提供されていますね。これにはどのような背景があるのでしょうか。

永井:実は大学病院時代、美容医療に対して少し距離を置いていたところがあったんです。

しかし、診療を続ける中で、外見への配慮が患者さんの日常生活の前向きさに影響する場面に接し、QOL(生活の質)を支える医療の一環として、根拠のある手技に絞って取り入れるようになりました。

美容医療の可能性を改めて実感した瞬間でした。

それは単に外見を整えるだけでなく、患者様が前向きに毎日を過ごすための「QOL(生活の質)の向上」に深く寄与し得るのだと。それ以来、自信を持ってこの分野の診療にも取り組むようになりました。

ただ、何でもかんでもやればいいというわけではありません。

医薬品のプラセンタ注射や、厚生労働省の管轄局に定期報告を行っているPRP療法など、根拠に基づいたものに注力しています。

―自由診療である美容メニューや治療を取り入れることに対して、医療界のなかでは一部否定的な意見もあると伺います。

永井:自費診療という選択肢については、さまざまな捉え方があることも承知しています。しかし、現在の医療環境において、診療体制を維持し、適切な医療を継続的に提供していくためには、保険診療の枠組みを補完する自費診療の存在が不可欠であると考えています。

当院では、保険診療の基本を忠実に行うことを前提としています。

その上で、提供できる選択肢は必ずしも一つではないと考えています。例えば歯科診療において、機能や特性を考慮して自費の素材を選択される方がいらっしゃるように、医科においても「より個々の希望に合致した選択」を求める声は少なくありません。

自分の身体への投資として、自由診療という選択肢を提示し、納得した上で選んでいただくことは、現代の医療において大切な役割を担うと考えています。

*4:プラセンタ注射、PRP療法はいずれも自由診療です。費用は施術内容により異なります。リスク・副作用として、注射部位の内出血、赤み、腫れ、アレルギー反応等が生じる可能性があります。詳細はクリニックへご確認ください。

精密な体重測定器

「外科の夜明け」に魅せられて。オペ室の指揮者が歩んだ壮絶な道のり

―先生ご自身のルーツについてもお伺いします。なぜ先生は医学部、そして麻酔科医の道を選ばれたのですか。

永井:医学部を目指したきっかけは、テレビ番組でした。

大学の理工学部が義手や義足の開発を一生懸命やっているという内容だったんですが、それを見て「工学部がいくら良いものを作っても、最終的にそれを評価するのは医者なんだな。それなら、工学部を動かす側の医者になった方が面白そうだな」と思ったのがスタートです。

麻酔科に惹かれたのは、大学6年の時に読んだ『外科の夜明け(講談社文庫)』という本がきっかけです。

「外科医が手術できるのは、消毒学と麻酔学のおかげなんだぞ」ということが書かれていたんです。

僕はチームワークで「One of them」になるのが苦手でした。スポーツでも弓道が好きだったように、1人で生きていけて、外科医と対等に渡り合える麻酔科医って面白そうだな、と思ったんです。

特にやりがいを感じたのは、三次救急で運ばれてくるような重症患者さんを診る時です。

腹部、足、脳、といっぺんに手術しなければならないような極限状態の中、「どこから手をつけるべきか」「よし、まずこっちをやって、次にこっちを。はい、始めて!」と、麻酔科医である僕に全権が委任されるんです。

例えるなら「オーケストラの指揮者」のような役割ですね。

「僕がストップと言ったら止めるんだぞ」と外科医に言える信頼関係。

この深い信頼関係に基づいたチーム医療のあり方に、私は医師としての大きな意義を感じていました。

―その後、大学を辞めて独立されたのは2000年頃とお聞きしていますが。

永井:実はここ、2ヶ所目の場所なんです。最初の5年くらいは本当に休みもなく、あちこちでバイトをして食いつなぐような生活でした。

「威張らない、媚びない」。診察室の椅子とブログが語る、対等な関係

受付に並ぶ書籍やチラシ
受付に並ぶ書籍やチラシ

―そうした苦労をされているからこそ、「患者ファースト」の姿勢に繋がっているのではないかと感じます。

永井: そんな高尚なものじゃないですよ(笑)。ただ、僕のモットーは昔から一つだけなんです。

「威張らない、媚びない」。これだけです。

うちの診察室を見ていただければ分かりますが、僕が座っている椅子と、患者さんが座る椅子は「全く同じもの」を置いています。医療者と患者は対等であるべきだと考えるからです。だから、診察室での会話もフラットな感覚で話しています。

―インターネットでの集客やホームページ作りなども、ご自身でやられていると伺いました。公式ホームページ内に掲載されている『院長のたわごと』というタイトルのブログも、読み応えがありますね。

永井:ええ、WordPressを使って自分で作っています。AIツールを使って自分で調べながら書くこともできますからね。

世の中にはさまざまな医療ホームページが溢れていますが、僕は「医者が見ても役に立つ情報」を発信したいんです。正しい情報を出して、患者さん自身にもリテラシーを持ってもらいたい。

ブログの『院長のたわごと』では、かなり率直なことも好き勝手に書いていますが(笑)、本音で語ることで、本当に価値観の合う患者さんが来てくれればいいと思っています。

きっと読んだらひっくり返る方もいらっしゃるかもしれませんが、それが僕の素の姿ですから。

―最後に、今後のビジョンがあれば教えてください。

永井:「なぜこの治療が必要なのか」という本質的な問いに向き合うこと。私たちは、患者様が納得して治療を選択できる環境づくりを重視しています。

時にはご要望とは異なる見解をお伝えすることもありますが、それは目先の処置ではなく、長期的な健康というゴールに責任を持ちたいと考えるからです。

僕はこれからも「威張らず、媚びず」、適切な治療を適正な価格で提供し、患者さんの「限られた時間」と「生きる活力」を守っていきたいですね。

インタビューを終えて

「患者さんにとって平等なものは『時間』である」。この言葉から始まった今回の取材。実際に診察室でお会いした永井院長は、ユーモアに溢れ、時折冗談を交えながらも患者さんへの深い思いやりを持った温かいお人柄だった。
信州会クリニックの特筆すべき強みは、「徹底した業務効率化」と「対話重視の診療」という、一見相反する要素を両立させている点にある。ご自身でカスタマイズされた電子カルテシステムや、印刷スピードにまでこだわった機器の選定、そして近隣薬局とのスムーズな連携。これらすべては、決してクリニックの回転率を上げるためではなく、「患者さんの声に耳を傾け、根本原因を探る時間を生み出すため」の仕組みだ。
また、「威張らない、媚びない」というモットーを体現するかのように、診察室には医師と患者さんが同じ目線で対話できるよう、同じ椅子が用意されている。大学病院の救急現場で「オペ室の指揮者」としての経験を生かして、フラットな関係性で患者のライフスタイルに寄り添う姿勢に、深く感銘を受けた。
日々の業務に追われ、つい自分の身体を後回しにしてしまうビジネスパーソンにとって、無駄な待ち時間を省きつつ、本質的な対話を通して健康をサポートしてくれる同院の存在は、まさに頼れる「街の保健室」だろう。身体の痛みや不調、そして「活力を取り戻したい」という思いを抱える方は、ご自身の体調や状況に応じて、医療機関選択の参考の一つとしてご検討されてはいかがだろうか。

信州会クリニックについて

項目 詳細
クリニック名 信州会クリニック
院長 永井 一成(ながい かずしげ)
クリニック紹介 信州会クリニックは、日本橋 内科・皮膚科・ペインクリニック・漢方診療・美容診療に対応するクリニック。完全予約制により待ち時間の軽減に努め、オンライン診療や電子処方箋にも対応している。「威張らない、媚びない」をモットーに、患者と対等な立場で向き合う医療を提供している。
所在地 〒103-0012
東京都中央区日本橋堀留町1-2-13 信州会ビル3階
アクセス 東京メトロ「小伝馬町駅」「人形町駅」「三越前駅」より徒歩圏内
電話番号 03-3662-1166
診療時間 平日 10:00〜16:00(最終受付15:45)
※美容診療の初診時には1時間ほどかかりますので、受付は午後3時まで(要電話予約)
【休診日】日祝日・年末年始 土曜日診療はHPでご確認ください
Webサイト https://www.nk-clinic.info/
ご予約 要予約
インタビューした人
加藤俊
加藤俊
株式会社Sacco 代表取締役
株式会社Sacco代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。株式会社東洋経済新報社ビジネスプロモーション局兼務。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。 連載:日経MJ・日本経済新聞電子版『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』